ビデオファイルの原版はどれがベスト?
Prores422は、20年ほど前にApple社が開発したビデオコーデックファイルである。いまや放送・CM・映画業界~インデペンデント映画まで一番よく使用されているのではないでしょうか?
当社では、次期HDCAM-SR(440Mbps)に代わる次世代コーデックを模索しています。
今のところ候補として(イントラ必須)
①Apple Prores422 or 4444
②Panasonic P2HD (AVC Intra 200)
③Avid DNxHR HQX 220
で検討しているが、昨年②と③は、検証が終わって
①を実証比較している。
以前から気になっていた新規開発した、4444シリーズ。これは、Prores422と違い
ロスレスでY, Cr, Cb が、すべて等比であり、アルゴリズムがProres422HQとは違う改良版であることが判明した。昨今のアニメや色彩豊かなゲームCMや合成に強く、RGB情報も持つ。多世代エンコードに耐性があるものを探していた。
一番良いのは、500Mbps もある 4444XQ だが、ちょっと重すぎ。
ProresRAW もいいのだが、1080での検討なので、HDRがからむ4Kで検討することに。
一番上の10世代比較画像(右)で、Prores4444は、10世代目で1世代と変わらない良質な結果が得られた。
Prores422(147Mbps)は、4444(330Mbps)と比較すると劣化がある。
間違いなくProres4444 が圧勝。これは、HDCAM-SRと同等の印象。
試しに4444XQも行ったがほとんど差がみられなかった。
ただ問題は、若干データ容量が、P2HDよりも1.5倍食ってしまうところか。
以前のProres422だと色がOS環境や編集アプリによって輝度がかわったり、エンコードの際に激しく色相が回ったりすることがあったが、4444 では皆無であった。
そのことから、当社では、HDCAM-SRの置き換えにProres4444 を標準とすることにした。
このコーデックは最近の4Kや12Kイメージセンサーカメラから log撮影を行いLUTテーブルにてカラコレを行う事がCMやMV、映画では一般的になっていることから、D/Dを繰り返していることでHDR色域の特性が劣化することなく落とし込められ、強力と感じた。
またバックアップマスターは、長時間収録でもファイルエラーが皆無なP2HDを用いる。
このコーデックは最近の4Kや12Kイメージセンサーカメラから log撮影を行いLUTテーブルにてカラコレを行う事がCMやMV、映画では一般的になっていることから、D/Dを繰り返していることでHDR色域の特性が劣化することなく落とし込められ、強力と感じた。
またバックアップマスターは、長時間収録でもファイルエラーが皆無なP2HDを用いる。
P2HDは、マイクロP2カードがRaid構造になっており途中で落ちても直前まで映像が残る仕組みになっていることや、OSやアプリに依存されることなく安定している点。放送信号に対して厳格なファイルコーデックである点などが採用の理由。15年以上使用しているが、一度もエラー皆無。
③の「Avid DNxHR HQX 220」でも非常に高品質で問題ないのだが、P2HDと違い単体のデッキがないため、ベースバンド確認できないので、需要に応じて対応する。
特に当社では、高品質が求められる音楽(MV)ものや、CM・アニメなどの放送素材が多いため、Prores4444 での入稿を推奨するよう啓蒙していく。ファイル容量は、15秒CMで約700MBである。
作品の質によって、Prores4444XQ(500Mbps)も使用する。
ただ番組は、Prores422で十分。
CMでもProres422HQ(220Mbps)で十分な気がするが細かい文字を入れたり、CGやアニメ、実写でもHDR撮影しカラコレしたり、色が豊富で動きが激しいCMなどは、Prores4444 または、Prores4444XQ 推奨かと感じる。
ただ番組は、Prores422で十分。
CMでもProres422HQ(220Mbps)で十分な気がするが細かい文字を入れたり、CGやアニメ、実写でもHDR撮影しカラコレしたり、色が豊富で動きが激しいCMなどは、Prores4444 または、Prores4444XQ 推奨かと感じる。
当社へのCMなど制作会社からのデータ入稿は「Prores4444」をお願いしたく…。
解説:株式会社ティーファイブプロジェクト
放送進行部