PDW-U1、PDW-U2やPDW-U4などのXDCAMドライブだけで、テレビCMや、番組を、ポスプロを通さずに、そのまま テレビ局納品できるか?
という質問が良く来るのですが、結論から言います。
出来ません!
何故か?
そもそも製品仕様の用途が違うからです。
確かに、U1やU2, U4ドライブは、デッキを買うより安いので、そう考えるのも無理はないかもですが。。。
それで事が足りるなら、放送局も、ポスプロも、わざわざ高価なデッキを買う必要なんてないですよね。必要があるから、導入しているわけです。
昨今は、気軽にパソコンで編集して、U1などのドライブに書き出せばOKと安直に考える方がいらっしゃいますが、それは無理というもの。
そもそも、ディスクドライブというのは、パソコン上でデータを書き込んだり(焼いたり)、読み込んだりするので、再生確認は、一応できますが、パソコン上の不正確な映像・音声信号ですので、非常に厳しいです。
DVDなどで言えば、DVDドライブに映像データを焼いて、DVDプレイヤーなしで、パソコン画面だけで確認するようなものです。これでは、プロの仕事とは言えません。
ましてや、放送局に入稿するには、CM・番組とも、映像・音声信号の厳しい技術基準があります。
これは、放送局と同じ、XDCAMステーションというデッキと、映像波形・ベクトルモニターという100万以上もする映像測定器、さらに音声は、ラウドネス測定器と、音声位相測定器(いずれも高価!)で確認しないと、クリアできません。
さらに、ビデオテープ(HDCAMなど)時代と違い、メタデータ(XML)を、CM用と、番組用に入れなければいけません。それもNHK含め、全民放局すべてにエラーがない! というのが前提です。
(当社で使用しているメタデータエディターは、全局確認していますので問題ありません)
放送業界では、以下のように使用しています。
→素材や完パケの、パソコン上での内容のチェック
→完パケたXDCAMの複製および、データのサーバーへの登録
※技術的に整合がとれているかは、チェックは出来ません。
XDCAMデッキ(XDSステーション、PDW-HD1550など)
→放送局やポスプロなどで、放送番組の送出、スタジオ収録やリニア編集などで使用している
→ベースバンド信号で確認できるため、全て局基準に適合かどうか確認できる
など。。。。その他、XDSは、サーバーとしても使用できるため、複数個所から素材共有編集が可能など。
当社ではもちろん。XDSステーションを、数台使用し、放送局と同じ設備・環境で行っているため、返品はありません。
また、ノンリニアからの非同期での出力も、可能ですが、これは、ある編集ソフトでないと、エラーがでます。アドビ系とか、アップル系は、基本ダメでした。
実は、プレミアやEdius、FinalCutProなどの編集ソフトに波形モニターやベクトルモニターがありますが、実際の放送局で使用されている測定器と、値が、全く一致していません。
ですので、
当社では、制作会社が完パケたProresデータなどをXDCAMに変換し、局で使用される測定器を使用し、放送技術基準にしたがい調整し、全国のテレビ局へ、日々納品しております。技術基準を満たさないで返却されたことは皆無です。
解説:ティーファイブプロジェクト
※その他ご質問がある場合は、当社ご発注の方のみ、お応えいたします。
注)MVや、映画、特にDCI 処理前提などは、24P(テレビ放送は、23.97P)で撮影してください。その際もマルチで回す場合はフレームレートを必ず、24Pで統一してください。 (MVや映画など)